ひらひら
2008年 11月 22日
そんな「ご接待」を、ついさっきまで、ぼくはした
花柳界(かりゅうかい)、置屋(おきや)さん、お姐(ねえ)さん、舞妓さん、お花代…
もう日常では使わない言葉の嵐 白塗りの舞妓さんが、三味線長唄に合わせて優雅にひらひらと舞いおどり、最後は正座して踊りを締める
時間が戻る 「この欄間(らんま)は、160年まえのモノなんですよ」 仲居がいう
古い古い巨大庭園 複雑に増築された廊下で繋がる、各座敷
巨大な日本建築には、たくさんの応接室(waiting room)と、思いもかけない所にある、たくさんの入口(出口)…
『お客様同士、絶対に顔を合わさないよう、造られてます。大事なお話をされますから、お顔を合わされたら大変でしょう?』 いかにも由緒のありそうな法被を着た番頭が、置いてある人力車(おそらく飾り)のわきを通りながら、呟いた
今どきここまでの接待は、この雪国でも滅多にない これを通すのは大変だった
やっと終って部屋に戻ると、さっき帰った相手から電話が入った 『あと2時間、話をしないか?きみに紹介したい人がいるから、今から呼ぶぞ?』 ・・・ 戻るしかない。二次会のクラブの金を、払わせたいんじゃないのか?
6時間で使ったお金で たぶん5人家族がひと月暮らしても余るだろう
いい経験をしたのは、間違いない
ただ相変わらずこの町は 緑色の稲妻と大雨と強風の吹き荒れる 地獄のような天気だから それがちっとも楽しくないんだ
だって今 4℃だもの気温